散骨 墓じまい

永代供養のメリットとデメリットを日本で一番わかりやすく解説

永代供養ってどんな供養?

永代供養とは、お寺や霊園に骨壺を預けて管理してもらうことです。結婚や就職で県外へ引っ越し、そのまま故郷に戻らなくなる人もいるでしょう。これまでは実家の両親がお墓を守ってきましたが、そのうち両親も高齢になり亡くなってしまえば、お墓を守る人は存在しなくなります。遠くに住んでいるけどお墓参りへは帰る。その気持ちは褒められるべきものですが、現実問題として毎回お墓参りに帰省することは可能ですか?帰省するにしても交通費や時間が必要になります。自分も年老いていくため、年齢と共にお墓参りが負担になるかもしれません。本来故人を偲んでお参りするお墓でも、帰らなければならない義務になってしまえば、いずれ重荷になることも考えられます。永代供養はそんな人に代わってお寺や霊園へ骨壺を埋葬し、供養をお願いすることです。

永代供養は未来永劫?

永代供養は永久ではありません。「永代」という言葉から永遠をイメージするかもしれませんが、永代とは長い年月という意味です。永代供養で管理してもらえる期間は、17回忌・33回忌・50回忌と決められている場合も多く、お寺や霊園によって契約内容も異なります。

永代供養の期間が終わった場合の対応

永代供養の期間が終われば、一般的には骨壺が家族へ返却されます。ただ、その時点でお墓もなく管理できる家族がいない場合、共同墓地への埋葬が可能でしょう。もしくは別の永代供養先を探し、その場所で再度管理をお願いしてもかまいません。

永代供養すると墓地はどうなるの?

永代供養を選んでも、墓地をなくすわけではありません。なぜなら永代供養は一代限り。つまりご先祖様すべてを供養してもらえるわけではないのです。誤解されがちですが、お墓を残して供養する従来の方法とは違い、亡くなったら夫婦単位の供養が一般的となります。そのため先祖代々のお墓問題がある場合は、共同墓地などへお墓を引っ越す改葬、または墓じまいで対応してください。先祖代々のお墓がなければ、受け継ぐべき墓地もありません。ただ、夫婦のどちらかが先に亡くなりお墓を設け、そのあと残された家族が永代供養を望むケースでは、墓じまいを選ぶ人も多いです。

墓じまいとは?

墓じまいとは文字どおりお墓を片付けることです。勝手に片付けることはできないため、市区町村役場へ足を運び「改葬許可申請書」を受け取らなければなりません。それを持って永代供養先のお寺や霊園で手続きをし、そのあと「納骨許可申請書」を受け取ります。この「納骨許可申請書」を再び役場へ提出し、今度は「改葬許可証」をもらえば、ようやく骨壺を取り出すことが許されるのです。墓石や卒塔婆(そとば)をどうするかは業者と相談しましょう。

散骨とは?

家族にお墓参りの負担をかけたくない。亡くなったあとは自然に還りたい。そう思う人も多く、永代供養ではなく散骨を選ぶケースも増えてきています。散骨とは火葬を終えたあと海へ行き、船の上から遺骨を撒く埋葬方法です。最近はでは、宇宙葬や山林葬など様々な散骨の形も出てきています。日本では遺骨を土へ埋葬しなければなりませんが、散骨すること自体は違法ではありません。つまり合法でなくても禁止されているわけではないため、散骨しても罰せられたりということはありません。

樹木葬とは?

樹木葬とは樹木を墓石の代わりにする方法です。樹木の下へ埋葬するわけではありません。骨壺自体は霊園に埋葬し、すぐ近くに樹木を植えて弔います。ハナミズキやウメモドキなどが墓碑に使われ、許可を得た場所へ埋葬することになります。そのため許可のない場所には埋葬できません。これは墓石が樹木に変わるだけという捉え方でいいと思います。

永代供養のメリッド

永代供養のメリッドは、お寺や霊園できちんと管理してもらえることです。お参りへ行かなければお墓は荒れ放題。場合によっては草木が繁り、近づきたくないくらいの雰囲気になるかもしれません。田舎の集落ではお墓を守る人がいなくなり、地震で崩れて倒壊したままのお墓もあります。永代供養をしておけばその心配もなく、故人を放置していることにもなりません。比較的利便性の良い場所に設けられているため、お墓参りに訪れる人の負担も少ないでしょう。

永代供養のデメリッド

永代供養のデメリッドは、骨壺の預け先によって管理方法が異なることです。預かり期間を終えれば共同墓地への埋葬が多く、1度埋葬されたら遺骨を取り出すことはできません。また、身内の理解を得られない場合もあるでしょう。亡くなった故人の遺骨はお墓へ埋葬する。お墓は家族が守るべきもの。そう考えている人の中には、永代供養に反対を申し立てる場合もあります。

お墓の管理とは?

いつもお墓参りにだけ帰省する場合は、日常的なお墓の管理には携わりません。ただ、お墓が自宅の近くにあれば、お盆やお彼岸のたびに掃除をし、お線香をあげたり、枯れた樒(しきみ)の交換をしなければなりません。地域の風習や宗派によってお供え物も違うため、他県から嫁いできたお嫁さんへの説明もあります。墓地に玉砂利を敷いているなら、玉砂利の間から生えた草むしりも必要でしょう。

田舎では自分の土地にお墓を建てている人もいて、管理費用はほとんど発生しません。ただ、都市部でお墓を管理するなら、お寺や霊園へ管理費用を支払う必要があります。永代供養とは違い、自分たちでお墓を管理しなければならないので、お墓を受け継いだ家族の負担も大きくなります。共有部分(ゴミ捨て場や水道など)を汚さないよう配慮し、周囲の墓地へ樒やゴミが飛ばないようにします。同じお寺や霊園で埋葬していても、永代供養でなければお墓の管理はすべて自分たちで行わなければなりません。

永代供養の費用とは?

埋葬されるお墓のタイプによって費用も変わりますが、一般的には3~40万円くらいだと言われています。永代供養のお墓は3種類ほどあり、預けられる期間をすぎれば共同墓地や共同納骨堂へ移動させます。

合祀型:他の故人と一緒に埋葬される(3~10万円)
単独型:個別に埋葬される(40万円~)
集合型:1つの墓石で納骨スペースが個別(15~20万円)

<永代費用に含まれるもの>
永代供養料:年に1回以上合同供養を執り行う
永代使用料:お墓を利用する費用
永代管理料:お墓の維持管理費
納骨法要料:埋葬する際の費用
刻字料  :納骨者の名前を刻印する費用
*費用に含まれる項目は、お寺や霊園によって違います

お墓の管理料とは?

お墓の管理料相場は、1年に5,000~20,000円です。お墓を管理している霊園によっても差が生まれ、民営・公営・お寺の3つに分けられます。もちろん費用が高いのは民営の霊園で、安く抑えられるのは公営の霊園です。これらの管理料には、お墓を掃除する際に使われる水道代やゴミの処分代、駐車場の管理費なども含まれています。1年ごとに支払う人は少なく、ほとんどの人は3~5年単位で支払う傾向にあります。最も安く済ませられる公営の霊園であれば、5,000円×5年=25,000円という計算です。低額なところから売れていくので、公営の霊園にはあまり空きがありません。管理料の支払いを滞納したら、お墓の永代使用権が失われます。

お墓の購入に必要な費用

先祖代々のお墓がなければ、新しく墓地と墓石を購入しなければなりません。そのうえでお墓の管理費用をお寺や霊園へ支払います。では、墓地の購入はどのくらい必要なのでしょうか。墓地は永代使用料(お墓を建てる土地使用料)+墓石=150~200万円くらいが目安となります。墓石の形やデザインを相談し、石の種類や加工方法によって価格も異なります。お寺の墓地へ埋葬する場合は、永代使用料に追加して入檀料を求められることも少なくありません。

さらに戒名をつけてもらうとき、僧侶に対してお布施を支払います。お布施の相場はさまざまですが、通常のお布施は1~5万円程度。檀家になるケースは、10~30万円が全国平均となります。お墓の購入で最も費用が費やされるのは、墓石の工事料です。墓地は地域の不動産相場に影響されることもあり、地域によっては墓石工事料と同じくらい必要な場合もあるでしょう。当然のことながら政令指定都市と地方の町では、墓地の1区画60~100万円程度の差が生まれることも珍しくありません。そのためお墓の購入に250万円以上必要となる地域もあります。墓地だけ先に買って、家族が亡くなってから墓石を購入する人も多いですが、心が沈んでいるときに墓石を決めなければならないため、高額な墓石を勧められトラブルになる事例も報告されています。

その他の埋葬方法に発生する費用は?
散骨は20~30万円。樹木葬は30~50万円程度とされています。どちらも1人の故人に発生する費用となり、複数なら人数分の支払いが必要になります。そのため家族で利用することは難しいでしょう。また、樹木葬の場合は故人と同じお墓に入るとは限らず、合同埋葬もしくは集合埋葬になるケースも多いです。

永代供養とお墓どちらが良いの?

お墓を管理できない場合は、あとに残された家族のことを考えて永代供養を選ばれる方が増えてきています。他人には管理を任せられない。お墓は家族で守るもの。そういう気持ちが優先されるなら、お墓を購入して自分たちで供養してください。ただ、現実問題として避けては通れない費用の問題を整理しておきます。

永代供養      :3~40万円
お墓購入      :150~200万円+管理料
先祖代々のお墓に埋葬:5,000~20,000円×33年=16万5,000~66万円

比べてみれば先祖代々のお墓へ埋葬する場合でも、それほど高くはありません。しかし、あくまでも永代供養の33年に合わせた金額なので、50回忌までなら25~100万円必要になります。その間に自分たちで管理する負担を背負い、家族が高齢になれば「このお墓を守る人がいない」という問題が生まれるでしょう。また、墓地からの購入になれば管理費を含め、166万5000~266万円の支払いが必要になります。お墓をどう捉えるかは宗教や価値観もあるため、確かな正解を示すことも難しいですが、あとに残された家族の負担となることは事実です。都合に合わせていつでもお墓参りできる。任せているから安心。お墓の心配を減らせるのは永代供養だからです。