インタビューVol.1「私たちは生きている人に迷惑をかけてまで供養されることはないと思います。」

ライフエンディンサポートへお寄せいただいた供養にまつわるエピソードをご紹介いたします。

あなたの供養にまつわるエピソードを教えてください

匿名希望

うちでは父方と母方のお墓がそれぞれにあり、彼岸などには墓参りをするのが通例です。
大体のお家でもそうであると思いますが、うちでも父が長男なので、父方のお墓の管理は実家で行っています。私の兄弟は全員嫁いだり、実家から出ていたりで、父と母が亡くなった時のお墓の管理は宙に浮いたままです。
これからもっと父母が年を取り、お墓の管理ができなくなってからこの問題は現実的なものになると思っています。一応兄弟の一人が実家の近くに住んでいるので、彼女が管理をするという空気はありますが、兄弟が4人もいるのに彼女だけに任せるとなると、必ず負担が生まれると思います。

それと、母方のお墓の管理ですが、母は二人兄弟で、母が父のところに嫁いでしまった上に、母の兄弟は独身で、もし母の兄弟がなくなってしまったらいよいよお墓の管理をする人はいなくなるでしょう。私の考えとしましては、お墓というものは生きている人に対しての心の決別のようなものだと思っています。
お墓に参ることで死者との思い出を語り、死んだ悲しみや苦労を受け入れたり、癒したりするためのものだと思っています。
供養というのは生きている人のためにあるものであって、これは宗教によると思いますが例えば、お墓を作り参ることで死者を供養するというようなことは考えていません。
もしこれから死ぬ人が生きている人に対して墓を管理しろ、などというのであれば、それは生きている者に対して、人生に足かせと負担をかけることなのだと思います。

現在も日本ではお墓の文化がありますが、管理されていないお墓もたくさんあり、それが負担の表れだと思っています。お墓を作る以外にも様々な供養の方法があります。まず、散骨ですが、これはお墓を作るのと比較しても苦労も料金も少なくて済みます。お骨を自分で砕くことに抵抗がなければ、ほとんど無料で済みますし、お骨を砕くサービスがあり、それも数万円で利用できます。他にも、これはお墓云々ではないかもしれませんが、死んだ本人が生前、大学に献体として提供することに同意しているのであれば、供養塔に納めてもらえます。

この供養塔は年に一度お坊さんが拝みに来てくれます。個々でお墓を作らずとも方法はあるのです。
要は、どうやって亡くなった人への思いを供養するかということなのです。ここで紹介した以外にもお墓を作る以外の方法はたくさんあります。

極端な話ですが、死者の分だけお墓を作っていれば、いずれ日本中がお墓まみれになってしまいます。私たちは生きている人に迷惑をかけてまで供養されることはないと思います。人が死ぬというところで一番大切なのは、これからも生きていく人々なのだと思います。